将棋入門~将棋のルールまとめ~

講座目次

将棋のルール

将棋は駒の動きや使い方以外にも様々なルールがあります。
これらも文章にすると少し長いのですが、
1度指してみると分かりやすいものばかりです。
理解できない部分があっても、とりあえず一通り読んで、知っておいてください。

①1手ずつ交代で指す

将棋は1手ずつ交代で手を指して(駒を動かして)、対局を進めていきます。

どちらかが駒を落として(少ない状態で)指している場合は、
駒を落としている方が1手目を指します。
この場合、駒を落としている方を上手(うわて)、
駒を落としてもらっている方を下手(したて)と言います。

どちらも駒を落としていない場合は、
対局を始める前に、どちらから指すかを決めます。
この場合、先に指す方を先手(せんて)、後から指す方を後手(ごて)と言います。
(先手・後手の決め方についての詳しい説明は別ページで行います。)

2手連続で指した場合は反則となります(2手指し禁止)。
また、珍しいことではありますが、後手なのに1手目を指した場合も反則となります。

②駒から指を離したら着手完了

自分の駒を動かして、その駒から指を離した時点で着手完了となります。
その後に元に戻しても、あるいは別の場所に動かしても「待った」の反則です。
(「2手指し」とも言える場合はありますが、反則であることに変わりはありません。)

友達同士の遊びの対局や指導対局では「待った」を許してもらえることもあります。
しかし、大会などでは、「あっ!」と思ってすぐに元に戻しても、
指が少しでも離れていたら、その時点で反則負けです。

逆に言えば、駒から指が離れていなければ反則ではありませんが、
駒を動かしながら確認するのは重大なマナー違反です。

③最終目標は相手の玉を詰ますこと

将棋は、お互いが相手の玉を「詰み(つみ)」の状態にする(=詰ます)ことを
最終目標としたゲームです。
「詰み」とは、玉を取られそうな側がどのように指しても、
その次に玉を取られる状況を回避できないことを言います。
(「詰み」についての詳しい説明は別ページで行います。)

④玉が詰んだら、その対局は終わり

玉が詰みの状態になったら、その対局(勝負)は終わりです。
結果は、相手玉を詰ました側の勝ち、
詰みの状態となっている玉を持っている側の負けです。

原則として玉を取るところまで指してはいけません。
将棋には伝統文化として、礼儀作法も求められます。
負けを認める潔さ(いさぎよさ)も必要なのです。
(ネット対局では、仕様上「玉を取る」という動作が必要な場合はあります。)

⑤負けを宣言することができる

対局者は、自分の手番(指す順番)の時に、自分の負けを宣言することができます。
これを「投了(とうりょう)する」と言います。
投了するとその時点で対局は終わりです。

投了する場合は、「負けました」と相手に言うのが一般的です。
負けを認めるのは悔しいことですが、いきなり駒をぐちゃぐちゃにしてはいけません。
しっかりと負けを認めることは強くなるために必要なことです。
将棋が強い人は何千回・何万回と負けているのです。
(ネット対局では「投了」ボタンを押します。回線切りなどは重大なマナー違反です。)

⑥投了はすべてに優先する

「投了」は、すべてのルールに優先して勝ち負けを決める行為です。
どんなに優勢な状態でも「投了」すれば負けとなります。
さらに、相手がいかなる反則をした状態でも、
自分が投了をすると、自分の負けとなります。

⑦反則をしたらその時点で負け

反則があった場合、原則として、その時点で対局は終わりとなります。
反則をした側が申し出て投了してもいいですし、
反則をされた側が指摘してもいいです。(指摘した時点で勝ちとなります。)

⑧反則の指摘は終局まで

反則があっても、まれに対局者が気付かないことがあります。
しかし、投了前であれば反則をした側が申し出て投了してもいいですし、
反則をされた側が指摘してもいいです。(指摘した時点で勝ちとなります。)

但し、既に書いた通り、投了後は、いかなる反則の指摘も無効となります。
それだけ負けを認めて投了するということは、重いことなのです。

⑨王手はすべての指し手に優先する

次に玉を取ることができる状態を「王手(おうて)」と言います。
王手をされている側は、必ず王手を回避するように指さなければなりません。

王手を無視して、あるいは気付かずに、別の手を指してしまった場合は
「王手放置」で負けとなります。

王手放置があった場合、王手をしている側は、
玉を取らずに「王手ですよ」のように指摘して勝ちとなります。
玉を取るという行為はマナー上あまり良くないので、原則として指してはいけません。
(ネット対局では、仕様上「玉を取る」という動作が必要な場合はあります。)

尚、王手をかけたときに、「王手」と言う(発声する)必要はありません。
初心者同士の対局で「分かりやすく楽しもうよ」という意図から
そのようなローカルルールを設ける場合はあるようですが、公式ルールではありません。

⑩自ら玉を取られるような手は指せない

自ら玉を動かして、次に相手が玉を取れるようになる手を指してはいけません。

うっかりして、そのような状況になった場合は
「駒が利(き)いていますよ/取れますよ」のように指摘して勝ちとなります。

「負けた負けた!ほら、玉を取ってみろ!」という指し方は重大なマナー違反です。

⑪駒は決められた通りに使う

細かく言えば、駒の使い方に関するルールが1番多いです。
主に以下のようなことをすると反則となります。
  • 駒が間違った動き方をする
  • 既に自分の歩がある筋(縦の列)に歩を打つ
  • 駒を行き所のない状態にする
  • 持ち駒の歩を打って玉を詰ます
  • 成れない駒が成る
  • 成れないマスで成る
  • 成った駒がさらに成る
  • 成駒(裏にした状態)で打つ
詳細は駒の共通ルールや、それぞれの駒の動き方のページをご覧ください。

⑫同じ局面が4回出たら指し直し

盤上の駒の配置、及び双方の持ち駒がすべて同じ状態の局面が4回出た場合、
その時点で「千日手(せんにちて)」となり、その対局は終わりとなります。

それら局面が実現するまで何手かかっていても関係ありません。
お互いが指し手に困って、単に駒が行ったり来たりする場合もありますし、
攻防が続いて10手位かかって元の局面に戻ることもあります。

その対局が終わりになると言っても、一般的に引き分けとはなりません。
先手と後手を入れ替えて、最初から指し直しとなります。

⑬連続で王手をして同じ局面が4回出たら負け

同一局面4回で成立する「千日手」には例外があります。
いずれかが「王手」を「連続」している状態で同一局面が4回目になると
連続で王手をしている方が、その時点で負けとなります(「連続王手の千日手」)。

これは、いずれかの対局者の指し手が「すべて王手」の場合に限ります。
王手とそうでない手が混在する場合は、単なる「千日手」となります。

王手を連続していても同一局面3回目までは反則になりませんが、
4回目の同一局面が現れるまでに手を変える必要があります。

⑭入玉した場合に対局を終わらせることができる場合がある

敵陣3段目以内に玉が入ることを「入玉(にゅうぎょく)」と言います。
入玉すると「詰み」が難しい状態となります。

特にお互いが入玉をすると、対局が終わらない場合もあるため、
「持将棋(じしょうぎ)」という対局を終わらせることができるルールがあります。

持将棋にするためには条件があります。
  • お互いが入玉している
  • 大駒(飛車・角)1枚を5点とする
  • 小駒(金・銀・桂・香・歩)1枚を1点とする
  • 玉は点数として数えない
  • 両対局者の点数がそれぞれ24点以上である
上記条件を満たす場合、さらに両対局者の同意をもって持将棋が成立します。

両対局者の同意という点があいまいな要素ではありますが、
原則として手番の側が「持将棋にしませんか?」のような感じで、
相手に持ち掛けることとなります。

お互いの入玉や点数などの条件を満たしたからと言って、
すぐに持将棋を提案する必要はありません。
また、持将棋を拒否されたら指し続けるしかありません。

入玉しても詰みや寄せがある場合はありますので、それに配慮した規定です。
意地で応じないということはやめましょう。

プロの公式戦や、アマチュアの大会などでは、
入玉した側が駒数や安全度で圧倒的に勝っている場合に「勝ちを宣言できる」という
「入玉宣言法」というルールが適用される場合があります。

一部の条件は対局によって異なることがありますし、
いずれの場合も非常に複雑な条件になりますので、こちらでは書きません。
「入玉宣言法」というルールを採用している場合は、
必ずその条件が明示されていますので、対局前に確認するようにしましょう。

⑮対局時計を使う場合のルール

将棋を覚えたての頃は対局時計を使うことはないと思います。
しかし、大会などでは公平及び進行の観点から対局時計を使うことが多いです。

対局時計を使う場合、まず自分の持ち時間が切れたら負けです。
着手が完了していても関係ありません。
持ち時間内に対局時計のボタンを押さなければいけません。

また、対局時計のボタンは駒を動かした手で押さなければなりません。
例えば、右手で駒を動かして、左手で対局時計のボタンを押してはいけません。
ルールとして明文化されている場合は反則負けとなります(両手指しの禁止)。

尚、対局時計を置く位置は盤の横になりますが、
盤の横と言っても、対局者から見て右と左の2か所があります。
このうち、どちらに置くかは後手が決めることができます。

将棋は、ほんのわずかに先手が有利とされています。
そのハンデを少しでも埋めるために、後手が押しやすい方に
対局時計を置くことが認められているのです。

⑯第三者による反則

第三者が、盤の近くで観戦中に、
その対局に関する話をしてはいけません(助言の禁止)。
対局に関する話を「助言(じょげん)」と言います。
その内容が合っているか否か(形勢判断・好手・悪手など)は問いません。

助言は重大なマナー違反でもあります(私語自体もマナー違反です)。
助言をした人は出入り禁止などの措置が取られることがあります。

そして、大会などでは、第三者と対局者が知り合い(同じチーム・学校・職場など)
というだけで、反則負けになります。
対局者が助言を求めることは論外ですが、
対局者に何も落ち度がなくても、連帯責任となります。

まれに観戦に集中しすぎてポロっと言葉を発してしまう人がいて、
大きなトラブルになることがあります。
絶対に話さない、と強く意識しながら観戦するようにしましょう。

もちろん、友達同士の遊びの対局では、話をしても大丈夫なことが多いです。
指導対局では、ヒントをもらいながら指すことはあります。
分からなければ、対局相手や周りに人に将棋の話をしても良いか、確認しましょう。

⑰その他のルール

将棋は比較的ローカルルールが少ないゲームです。
しかし、道場や大会などで特別なルールが明文化されている場合には、
それに従ってください。


将棋はルールを覚えるだけでは不十分です。
マナーを身に付けてこそ、みんなで楽しく将棋を指すことができます。
次のページでは、将棋のマナーについて説明します。


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