箱入り娘:将棋の囲い

目次

箱入り娘の基本形

下図が箱入り娘(はこいりむすめ)の基本形です。
最小構成として、角と金2枚と左銀の配置が同じであれば箱入り娘と言えます。
将棋で「箱入り娘」と言われる囲い

箱入り娘の特長

箱入り娘は主に対抗形の居飛車側で現れる囲いです。
組み方としては舟囲いから右金が左に1マス寄っただけです。
よって、組み上がるまでの手数はかかりませんが、
その割に金駒の連結が強固で、特に、横からの攻めに対して耐久力が増しています。

また、金駒が左に寄っていることを生かして、
下図のように中飛車に振って攻める含みもあります。
将棋で「箱入り娘」で有力となる主な変化
上図では、右辺が無防備となっているので、
振り飛車である相手から攻められてしまうと突破を防ぐことは難しいです。
しかし、竜を作られるまでには手数がかかりますし、
横からの攻めに備えてもいるので、無視して中央から強く攻め合うことができます。
中央の突破が相手よりも1手遅れているくらいならば、
攻めている場所が相手玉に近いので、優位に立つことができます。

箱入り娘の評価

標準手数6
横の耐久力70 /100
斜めの耐久力70 /100
上部の耐久力60 /100
端の耐久力65 /100
玉の広さ50 /100
玉の遠さ70 /100
囲いやすさ95 /100
陣形バランス75 /100
囲いの進展性70 /100


※弊サイト独自の評価です。戦型や局面によって変動しますし、点数の合計が大きいからと言って必ずしも優れているということではありません。あくまでも目安としてお考えください。

箱入り娘の前段階

舟囲いから右金を左に1マス寄せただけです。

箱入り娘からの進展

膠着状態となって、銀冠穴熊のように玉を深く囲う可能性はありますが、
箱入り娘は囲いの手数を省略して急戦を狙っているか、
あるいは相手の早い仕掛けに備えている意味合いが強いです。
よって、このまま戦いとなることが多いです。

主な相手の囲い

相手も囲いにあまり手数をかけていないはずです。
  • 片美濃
  • 本美濃
  • 高美濃

箱入り娘の主な弱点

玉が狭い

箱入り娘は、その名の通り多くの駒で玉が囲われているので玉が狭いです。
一応、玉の上1マスは空いていますが、相手の角が利いていることも多く、
玉が上がった形も悪いため、実質的に動くスペースはありません。

駒が連結しているうちは堅さが生きることも多いですが、
どこかが崩されてしまうと、粘りが利かず、そのまま寄せられてしまう恐れがあります。

上部からの攻めに対しては舟囲いと同様

箱入り娘は舟囲いと比較して右金が左に1マス寄った形です。
つまり、上部、特に角や角頭に対する攻めは舟囲いと同様で弱いです。
また、中央方面への逃げ道がない分、舟囲いよりも厳しくなる場合もあります。
詳細は舟囲いのページをご覧ください。

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