[図1]
上の [図1] は、先手玉に対して△7八金打までの詰めろがかかっている。ここで▲3四角と打てば、角の利きで先手玉に対する詰めろを逃れながら、後手玉が▲5二金までの詰めろとなっている。先手玉と後手玉は位置が離れていることが多いので、「詰めろ逃れの詰めろ」には大駒が関わってくることも多い。[図2]
上の [図2] は、2016年5月1日に第23回岡崎将棋まつりで行われた席上対局「佐々木 勇気 五段 vs 藤井 聡太 三段」の終盤で先手・藤井三段の手番である。実は先手玉には△8五桂と打つ手から23手詰めの詰めろがかかっている。それを受けるために▲8五桂と打った手が、後手玉に対する17手詰めの詰めろとなっていて「詰めろ逃れの詰めろ」だった(下の [図3])。[図3]
上の [図3] は、[図2] から▲8五桂と打った局面で後手・佐々木五段の手番である。後手玉は、5五にいる飛車を王手で取られる変化で詰んでしまう。そこで5五にいる飛車が取られないように△5九飛成と指した手が、先手玉に対する9手詰めの詰めろとなっていて「詰めろ逃れの詰めろ逃れの詰めろ」だった(下の [図4])。[図4]
プロレベルの高度な終盤戦では「詰めろ逃れの詰めろ」による激しい攻防の入れ替わりが見所の1つである。- スポンサーリンク -
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