竜 | 1000 | 馬 | 900 |
---|---|---|---|
飛車 | 750 | 角 | 650 |
金 | 500 | 銀 | 450 |
桂馬 | 300 | 香車 | 250 |
歩 | 100 |
[図1]
上の [図1] は、先手の竜と馬で、後手の美濃囲いの金を狙っている部分図。ここは「二枚替えなら歩ともせよ」で▲6一馬と切り、△同銀 ▲同竜と迫るのが良い(下の [図2] )。[図2]
上の [図2] では美濃囲いが崩壊しており、次に▲6二竜・▲7二銀・▲7一銀・▲7二金のいずれも厳しい(厳しさの順番は他の条件によって変わる)。後手の持ち駒に金がなければ、ほぼ寄り筋である。尚、[図1] において、角を渡した方が先手玉が危なくなる場合は先に▲6一竜と切る手もある。[図3]
上の [図3] は、△3二銀と竜馬両取りに打たれた部分図。仕方ないので、ここから▲同馬 △同歩 ▲同竜と進めたとする(下の [図4] )。[図4]
上の [図4] では「角と銀歩」の二枚替えになっている。しかし、後手に手番があるうえに美濃囲いが健在なので、先手に主張がなく、駒損のマイナスを補うことができていない。よって、[図3] の段階では既に先手が悪く、「うっかり大駒を消されてしまった」という状況だと言える。[図5]
上の [図5] は、2020年11月7日から8日にかけて行われた第33期竜王戦七番勝負 第3局 豊島将之 竜王 vs 羽生善治 九段の対局において、後手が9筋の突き捨てを入れた後、50手目に△9五同香と応じた変化図(本譜は△4四角)。9筋だけを見ると田楽刺しの状態となっており、ここから角を助けようとすると▲8六角には△9九香成、▲8八角には△9八歩があるので、先手は香損を避けることができない。よって、[図5] からは「二枚替えなら歩ともせよ」で▲6四角と切るのが良く、飛車取りなので△同歩だが、▲9五香と香を取れば、「角と銀香」の二枚替えである。あとは後手が居玉のうえに薄くなっていること、角1枚を渡しても先手玉は安全であること、銀も香も使い道が複数あること、▲6六飛~▲6四飛の活用も見えてくること、などを踏まえると、わずかな駒損を大きく上回る要素になるため、先手優勢となる。- スポンサーリンク -
将棋解説 |
---|
実戦解説一覧 |
- スポンサーリンク -