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3手詰の問題【第14問】
[第14問]
3手詰の第13問
3手詰の第15問
(もう少し下に解答・解説があります。)
第14問の解答・解説
[第14問の解答]
▲4三馬 △同玉 ▲4四金 までの3手詰。
相手玉が広いのでやや難問です。
初手▲4四馬は△2四玉と逃げられたときに
持ち駒が金1枚では足りません。
この△2四玉の対策が本問のポイントとなります。
初手に△2四玉を直接防ぐ王手を探してみると▲3四金しかありませんが、
この手はさすがに乱暴で、△同玉で上部に逃がしているうえに
持ち駒の金を手放してしまったので、余計に詰まなくなります。
△2四玉を防ぐことができない場合、△2四玉とされても詰む形を考えます。
手順としては「▲○○○ △2四玉 ▲2五金」の「
頭金(あたまきん)」が有力ですが、
▲2五金を△同玉と取られないようにする必要がありそうです。
問題図に戻り、2五に駒を利かせつつ、王手になる手を探すと▲4三馬がありました。
▲4三馬 △2四玉 ▲2五金は詰みです。
あとは、強力な馬を取られてしまっても大丈夫なことを確認します。
▲4三馬 △同玉には▲4四金と打てば、3二には桂の
利きがあるので詰みです。
本問はこれが本手順(作意手順)となります。
詰将棋には「
同一手数の詰みがある場合、玉方の応手ではなるべく駒を取る」
というルールがあります。
つまり「▲4三馬 △2二玉 ▲1二金」は、正解として相応しくありません。
ところで、前述した詰め手順の「▲4三馬 △2四玉 ▲2五金」はどうでしょうか?
3手詰なので本手順と同じ手数ですし、詰め上がり時の盤上の駒の枚数は同じです。
この場合、結論から言うと正解手順の1つとはなりますが、別解扱いです。
本手順(作者が答えてほしい手順)と別解(正解と判定はされる)の判断方法ですが、
まず、各正解手順について、詰め上がりの駒効率や盤上に残った駒を比較します。
「
玉方がなるべく強い駒を取っているか」
「
盤上の攻め駒が活躍しているか」
という視点で見ると「▲4三馬 △同玉 ▲4四金」の方が、
「玉方が桂よりも強力な馬を取っている」
「盤上の攻め駒がすべて詰め上がりに関係している」
という点で勝っていることが分かります。
本将棋においては、もはや不要の考え方ですが、
詰将棋においては、作者の意図まで考える必要があるのです。
(もちろん、解けた後に余裕があれば、で大丈夫です。)
尚「▲4三馬 △2二玉 ▲3二馬 △1一玉 ▲1二金」と追っていく手順でも詰みですが、
3手目に「▲2一金」とすれば詰みなので、「無駄伸ばし」と言われ、不正解です。
創作詰将棋の作品としては「無駄伸ばし」の変化が存在しない方が望ましいですが、
攻め方には最短手順で詰ますことも求められているのです。
この点も本将棋の実戦とは違います。
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