[図1]
上の [図1] は、先手玉が隅に追い詰められており、次に△1八金打または△2八金打までの詰めろがかかっている。▲2九玉と逃げても△2八金打までなので、受けるならば持ち駒を使うしかない。[図2]
上の [図2] からは▲同銀と応じることができるので打ち歩詰めの反則にはなっておらず、銀の2八への利きがなくなったところで、やはり△2八金打までの詰みとなる。銀打ちによる受けは捨て駒によって無力化やすいので注意が必要である。[図3]
上の [図3] は、[図1] から先手の持ち駒が金1枚に変わり▲2八金と打った部分図。打った金の存在で△2八金打を防ぎ、横利きで△1八金打を防ぎ、さらに2七の金取りにもなっているので後手が忙しくなっている。[図3] から△同金 ▲同玉だと捕まらなくなってしまうので、後手は△1七歩と打つのが手筋である。▲2七金と金を取ると、△1八金までの1手詰がある。しかし、△1七歩に対しては▲2九玉と早逃げすれば受かっている(下の [図4] )。[図4]
最初に戻って、[図1] から先手の持ち駒が飛車でも▲2八飛と打てば同様に受かっている。この際、▲8八飛のように遠くから打ってしまうと、△3八歩と横利きを遮断されて困ってしまうので、2七の金取りまで狙うことは必須である。但し、実戦では、飛車を使ってしまうと攻めが大幅に遅れるうえに、取られた後に受けなしになる可能性が高まる。「金なし将棋に受け手なし」という原則を押さえたうえで、非常手段として飛車を使う手順まで意識しておくと尚良い。- スポンサーリンク -
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