[図1]
上の [図1] は、第43期棋王戦五番勝負 第2局 渡辺明 棋王 対 永瀬拓矢 七段の対局で、58手目に渡辺棋王が△8六飛と指した手に対して、59手目に永瀬七段が▲9八玉と寄った局面。後手は5五にいる角がよく働いているため「玉は敵の角筋を避けよ」で後手の角の働きを弱めた。これで次は▲8六銀と飛車を取ることができる。後手は飛車取り、かつ、角取りなので忙しい展開となった。[図2]
上の [図2] は、2019年2月24日から25日にかけて行われた第68期王将戦七番勝負 第4局 久保利明 王将 対 渡辺明 棋王の30手目に後手の渡辺棋王が△2一玉とした局面。藤井システム対策として優秀なミレニアム囲いを目指している。仮に、後手が△2二玉から左美濃にすると▲4五歩 △同歩 ▲同桂という仕掛けで△同桂と取ることができない(▲2二角成と玉を取られてしまう)が、ミレニアム囲いは△同桂と取ることができるため、その仕掛けが成立しない。「玉は敵の角筋を避けよ」で、後手がすぐに潰れるような仕掛けを防ぐことができている。- スポンサーリンク -
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