菱矢倉:将棋の囲い

目次

菱矢倉の基本形

下図が菱矢倉(ひしやぐら)の基本形です。
最小構成として、金銀4枚の配置が同じであれば菱矢倉と言えます。
将棋で「菱矢倉」と言われる囲い
玉が入城するためには、角を初期位置から移動する必要がありますが、
角の移動先は三段目の金の下(二段目の金の右)になることもあります。

菱矢倉の特長

菱矢倉は原則として居飛車の囲いです。

菱矢倉は金銀4枚をかなり押し上げて配置しており、
上部からと斜めからの攻めに対する耐久力が高い囲いとなっているため、
特に相居飛車の戦型において、
相手の攻撃陣と自分の玉が向かい合っている状態で真価を発揮します。

自玉の周辺に金銀4枚が集まっているため、かなり攻め込まれにくく、
逆に相手の攻撃陣に対してプレッシャーをかけながら、
少しずつ押し込んでいくような指し方が合っています。

菱矢倉の評価

標準手数18
横の耐久力70 /100
斜めの耐久力95 /100
上部の耐久力90 /100
端の耐久力70 /100
玉の広さ80 /100
玉の遠さ80 /100
囲いやすさ60 /100
陣形バランス70 /100
囲いの進展性30 /100


※弊サイト独自の評価です。戦型や局面によって変動しますし、点数の合計が大きいからと言って必ずしも優れているということではありません。あくまでも目安としてお考えください。

菱矢倉の前段階

総矢倉を起点として、相手の攻撃陣を見ながら組み替えます。

菱矢倉からの進展

左銀も押し上げていくような手厚い指し方はありますが、
向かいには相手の攻撃陣があるので、なかなか実現は難しいです。
玉が隅に潜って、遠さを生かすような戦い方も考えられますが、
厚みを生かした方が戦いやすいでしょう。

主な相手の囲い

矢倉が中心で、手数をかけた堅い囲いとなっているはずです。

菱矢倉の主な弱点

攻めの主導権を握りづらい

菱矢倉は金銀4枚すべてを囲いに使いますし、組むために手数もかかります。
相手玉を直接攻めるのではなく、
相手の攻めを押さえ込むというやや難しい指し方が求められます。

最も盛り上がっている筋を狙われる

菱矢倉で右銀のいる筋は、最も相手陣に近づいており、
下図のような仕掛けで狙われやすい場所でもあります。
「菱矢倉」の注意点1
そもそも狙われないように角の利きなどで牽制したり、
狙われた後に反撃できるように準備をしておいたりする必要があります。

端・玉上部・横からの攻めに対しては金矢倉と同様

菱矢倉は金矢倉と比較して右銀が加わった形です。
つまり、端や玉の真上、横からの攻めに対しては金矢倉と同じ弱点があります。
詳細は金矢倉のページをご覧ください。

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