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「長い詰みより短い必至」の読み方
ながいつみよりみじかいひっし
「長い詰みより短い必至」に関連する主な駒
「長い詰みより短い必至」の出現頻度
★★☆☆☆
「長い詰みより短い必至」の説明
終盤の寄せ合いで自玉が詰まない状況において、相手玉の詰みを読み切れていなければ、詰ましにいくよりも分かりやすい必至をかけた方が勝ちに繋がりやすい、ということ。
相手玉を詰ましにいく際には、「詰み手順を間違えて詰まなくなる」あるいは「そもそも相手玉が詰んでいない」という恐れがある。そして、詰まし損ねてしまうと、その途中で相手に渡した持ち駒によって、逆に自玉を詰まされたり、しっかりと受け切られたりして逆転負けしやすくなる。よって、相手玉の詰みが分からない状況で負けるリスクを減らすためには、分かりやすい必至をかけた方が無難である。もちろん、「必至をかけたら、実は自玉が詰んでいた」という恐れはあるため、自玉の安全を優先的に確認する必要はある。
勝ちに重きを置くならば、「詰んでいる場合は詰ますべき」「詰みを逃すと恥ずかしい」などといった考え方は捨てるべきである。強くなるためには必要な考え方だが、そんなルールもマナーもない。
尚、「長い詰み」といっても、具体的な手数の決まりはない。このあたりは、棋力・残り時間・局面などによって読み切れる範囲が変わるので、「読み切れない詰み」と考えておけば良い。
「長い詰みより短い必至」の例
[図1]
上の [図1] は、2018年7月4日から5日にかけて行われた
第59期王位戦七番勝負 第1局 菅井竜也 王位 対 豊島将之 八段の127手目の局面。ここでは▲3二成銀以下、後手玉に長手数の詰みがある。しかし、非常に変化が多いため、正確に読み切るのは困難である。自玉が必至ならば詰ましにいくしかないが、そうではないため、菅井王位は▲5七馬と指した。「長い詰みより短い必至」で、自玉を安全にしながら、持ち駒を入手したため、より確実に後手玉を詰ましやすい状態となった。
「長い詰みより短い必至」に関連する用語
と金は金と同じで金以上
二枚替えなら歩ともせよ
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