[図1]
上の [図1] は、第67期王将戦七番勝負 第3局 久保王将 vs 豊島八段で、83手目に先手の久保王将が▲5一銀と打った局面。後手は6二の金が守りによく利いているので、有効な王手はかからず、詰みもない。しかし、逆に6二の金さえいなくなってしまえば、有効な王手がかかるようになり、詰み筋も出てきて寄せやすくなる。そこで「玉の守りの金を攻めよ」で金取りに打った▲5一銀が厳しい手となった。[図2]
上の [図2] は、第43期棋王戦五番勝負 第3局 渡辺明 棋王 対 永瀬拓矢 七段の対局で、77手目の局面。後手玉はまだまだ寄らないので、▲4一角や▲7一角と打って「玉の守りの金を攻めよ」の格言通りに攻める手が良い。尚、このような角を打つ時は「金をかわされても大丈夫か」「簡単に角を捕獲されないか」ということをしっかりと確認する必要はある。[図3]
上の [図3] は、2018年6月6日に行われた第89期棋聖戦五番勝負 第1局 羽生善治 棋聖 対 豊島将之 八段で54手目の局面。後手は何とかして先手陣を攻めたいが、有効な拠点がない。また、ゆっくりと攻める準備をしている余裕もない。ここで後手の羽生棋聖は「玉の守りの金を攻めよ」で△3六桂と打った。4八の金を王手で取る手は確実な攻めで、4八の金に逃げられても、桂が攻めの拠点として残る。- スポンサーリンク -
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