[図1]
上の [図1] は実戦詰将棋である。初手は3三に銀を動かす両王手になるが、▲3三銀成だと△1三玉 ▲2二飛成 △2四玉で上部に脱出されてしまう(下の [図2] )。[図2]
よって、[図1] では「銀は成らずに好手あり」の▲3三銀不成が正解で、△1三玉 ▲2二飛成とすれば、2四の地点には銀が利いているので、△2四玉と逃げることができずに詰みとなる(下の [図3] )。[図3]
移動する銀について、「真横や真後ろ」と「斜め後ろ」のどちらに利いていた方が働くのか、先を読んで判断する必要がある。[図4]
上の [図4] は、2018年11月24日から25日にかけて行われた第31期竜王戦七番勝負 第4局 羽生 善治 竜王 vs 広瀬 章人 八段の89手目に先手の広瀬八段が、6二にいた銀を▲5三銀不成として5筋を突破した局面。成って4三の地点に利かすよりも、成らずに将来的な▲4四銀成を含みにした。[図5]
上の [図5] は、[図4] から36手進んで▲4四銀成が実現した局面。7三にいる竜の横利きが一気に通ったうえに、△同玉は▲4五歩からの詰みがある。本譜は△2四玉と逃げたが、後手玉間近に成銀が残ったことが大きく、寄せの態勢が整った。- スポンサーリンク -
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