【将棋格言】
桂は控えて打て

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「桂は控えて打て」の読み方

けいはひかえてうて

「桂は控えて打て」に関連する主な駒

「桂は控えて打て」の出現頻度

☆☆☆☆

「桂は控えて打て」の説明

持ち駒の桂の使い方として、有効な王手や駒取りなどを直接狙えない場合には、次に跳ねる手が厳しくなる場所に打つと良い、ということ。「控えの桂に好手あり」のようにも言われる。
自分の持ち駒に桂がある場合、相手は桂打ちによる有効な王手や駒取りなどを防いでいることが多い。その中で持ち駒の桂を活用するために重要なのは、次に桂を跳ねたら有効な王手や駒取りがかかる場所を探すことである。桂は2つ前方の段に利いているため、攻める際の機動力が高い。そのため、狙われる危険性の低い自陣付近に打ちつつ、攻めの力を溜めることができる。
桂を打つ手自体は攻めとして少し遅いので、相手の攻めの速さを見極める必要はある。そして、一直線の攻め合いにならなければ、相手が桂跳ねを受けることも多い。その結果、当初の狙いがなくなったとしても、桂という戦力を手順に盤上へ投入できている点はプラスになりやすい。
控えの桂」という手筋と同じことを表している。

「桂は控えて打て」の例

【将棋格言】第32期竜王戦七番勝負 第2局 広瀬章人 竜王 対 豊島将之 名人で「桂は控えて打て」とされた手を指した局面

[図1]

上の [図1] は、2019年10月23日から24日にかけて行われた第32期竜王戦七番勝負 第2局 広瀬章人 竜王 対 豊島将之 名人の82手目に後手の豊島名人が「桂は控えて打て」で△6四桂と打った局面。次に△5六桂と跳ねれば金の両取りになるうえに、「敵の打ちたいところに打て」で▲6四歩を防いでおり、絶好の攻防手となった。
【将棋格言】第45期棋王戦五番勝負 第1局 渡辺明 棋王 対 本田奎 五段で「桂は控えて打て」とされた手を指した局面

[図2]

上の [図2] は、2020年2月1日に行われた第45期棋王戦五番勝負 第1局 渡辺明 棋王 対 本田奎 五段の80手目に後手の本田五段が△2四同歩と応じた局面。本譜は「桂は控えて打て」で▲3六桂と打った。先手は、寄せにいくタイミングで▲4二馬と飛車を取りたいが、△同金引となると、金2枚の横並びが飛車に強くて厄介である。そのため、▲2四桂か▲4四桂と跳ねる手を用意しておけば、 いずれも3二の金取りになるので、手順にその好形を崩すことができる。

「桂は控えて打て」に関連する用語

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