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カニ囲いの基本形
下図がカニ囲い(かにがこい)の基本形です。
最小構成として、金銀3枚の配置が同じであればカニ囲いと言えます。
カニ囲いの特長
カニ囲いは原則として居飛車の囲いです。
カニ囲いは金銀3枚を二段目に並べて配置しており、
上部からの攻めに対して低く構えた囲いです。
手数もかからないため、特に相居飛車の
急戦において真価を発揮します。
但し、
金矢倉や
雁木に囲うための途中段階であることがほとんどです。
仕掛ける場合は、棒銀が有力となりますが、
狙いが単調になりやすいので、どこかで囲いに手を戻すことも多いです。
カニ囲いの評価
標準手数 | 7 手 |
横の耐久力 | 40 /100 |
斜めの耐久力 | 70 /100 |
上部の耐久力 | 75 /100 |
端の耐久力 | 60 /100 |
玉の広さ | 70 /100 |
玉の遠さ | 70 /100 |
囲いやすさ | 95 /100 |
陣形バランス | 80 /100 |
囲いの進展性 | 100 /100 |
※弊サイト独自の評価です。戦型や局面によって変動しますし、点数の合計が大きいからと言って必ずしも優れているということではありません。あくまでも目安としてお考えください。
カニ囲いの前段階
短手数で組み上がる囲いなので、他に名前の付いた囲いを経由することはありません。
カニ囲いからの進展
歩を
突き、
金駒を前進させていけば、自然と
金矢倉や
雁木になります。
主な相手の囲い
金矢倉をはじめ、囲いの途中であることがほとんどです。
カニ囲いの主な弱点
横からの飛車に対して弱い
カニ囲いは横から飛車で攻められてしまうと、
それだけで玉の守りとしての機能を発揮しづらい状態になります。
例えば、下図のように飛車(竜)で横から王手がかかると、
玉が安全地帯である左側へと逃げることができません。
相手から角交換をされると形が悪くなる
カニ囲いは下図のように相手から角交換をされると▲同金と取るしかありません。
これだけであれば、あとで左金を元の位置に戻せば良いのですが、
相手からの攻めが続いてしまうと、
この金が
壁として残り、玉の逃げ道を塞いでしまいます。
相手が攻め込むタイミングを見計らいつつ、
適宜、自らの
角道を止めて穏やかな展開に持ち込むことも考慮する必要があります。