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ボナンザ囲いの基本形
下図がボナンザ囲い(ぼなんざがこい)の基本形です。
最小構成として、金2枚と左銀の配置が同じであればボナンザ囲いと言えます。
2006年頃までは、「
舟囲いから変形したもの」という認識が一般的であったが、
将棋ソフトのBonanza(ボナンザ)が好む形であったことから、名付けられた。
ボナンザ囲いの特長
ボナンザ囲いは主に
対抗形の居飛車側で現れる囲いです。
舟囲いで角交換をした後に、ボナンザ囲いへと進展させることが多いです。
左銀が好位置なので、相手からの角を使った攻めに対して強くなっています。
また
金駒の連結が良いため、横・斜め・上部からの攻めに対して、
それなりの耐久力があるうえに、玉の逃げ道が左右に確保されていて広さもあります。
ボナンザ囲いの評価
標準手数 | 9 手 |
横の耐久力 | 75 /100 |
斜めの耐久力 | 70 /100 |
上部の耐久力 | 70 /100 |
端の耐久力 | 65 /100 |
玉の広さ | 70 /100 |
玉の遠さ | 70 /100 |
囲いやすさ | 85 /100 |
陣形バランス | 80 /100 |
囲いの進展性 | 50 /100 |
※弊サイト独自の評価です。戦型や局面によって変動しますし、点数の合計が大きいからと言って必ずしも優れているということではありません。あくまでも目安としてお考えください。
ボナンザ囲いの前段階
舟囲いで角交換をした後に、左銀を三段目に繰り出します。
ボナンザ囲いからの進展
ボナンザ囲いを組んでいる段階では角交換が行われていることがほとんどであるため、
組み替えるとしても、角打ちの隙が生じないようにする必要があります。
よって、
銀冠や
穴熊のように玉を深く囲うことは難しいはずです。
主な相手の囲い
相手も囲いに手数をあまりかけておらず、
角交換にもなっているので、陣形全体で隙が少ないはずです。
ボナンザ囲いの主な弱点
一段飛車(一段竜)に弱い
ボナンザ囲いは金2枚が二段目に上がっているため、
下図のように一段飛車で攻められてしまうと、
玉の下が素通しで、次に金打ちの王手(
尻金)が厳しい狙いとなってしまいます。
上図のような場合、先手には歩以外の持ち駒があることが多いので、
例えば、左金の下に香を打って横からの攻めに備えれば、まだ堅さは維持できます。
先手に持ち駒がない場合は▲8八銀と引くしかありませんが、1度上がった銀ですし、
壁形になるので、あまり望ましい展開ではありません。
端攻めから飛車を打ち込まれる
ボナンザ囲いは端を桂香でしか守っていません。
よって、弱点の1つであり、下図のように相手の持ち駒に歩2枚と飛車がある場合、
端歩を突き捨てから△9七歩と
垂らされるだけでも嫌な形になります。
▲同香と取ると△9六歩と叩かれて▲同香に△9八飛のように打ち込まれてしまい、
王手香取りとなって、
駒損のうえに端を破られてしまいます(下図)。
垂れ歩に対して▲8六銀と上がって△9五香を防ぐ手はありますが、形が崩れます。
また、端に垂らされた歩をずっと放置しておくのは気持ちが悪く、
とは言え、歩を取るために1手を費やすのも、
緩手となる恐れがあります。
さらに、後手の持ち駒に歩が3枚以上あれば、端歩の突き捨て後に△9八歩と
叩くことで
▲8六銀の受けも間に合わなくなるので、飛車や歩を渡す前には注意が必要です。