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36手目△8七飛までの概要
このページは、22手目△2三歩>28手目△3三桂>30手目△6六銀>32手目△6七角成>36手目△8七飛の変化(図1)からです。
[図1]36手目△8七飛まで
△8七飛は詰めろではなく、次に必至もかからないので、
▲3二成香として、金を補充しつつ、1一の馬の利きを通します。
そこで△6八金は▲同飛と取り、△8九飛成 ▲4八玉 △6八成銀が
詰めろではないので、▲3三馬と反撃します。
▲3二成香に戻って、△同銀には▲9六角と打ち、後手を焦らせて攻めを誘います。
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36手目△8七飛~39手目▲9六角
[図1]から▲3二成香 △同銀 ▲9六角(図2)
[図2]39手目▲9六角まで
▲9六角は、飛車取りと▲6三角成の狙いがあります。
後手は、△8八飛成と逃げることができないため、
△6八金から王手で手番を維持しつつ、攻めることとなります。
△6八金を▲同飛と取ると、△8九飛成と王手で飛車を逃げる手が生じるため、
飛車は見捨てて▲4八玉をかわします。
以下、後手は飛車の横利きを生かして成銀を寄せ、
△6七飛成で飛車を逃げつつ、▲6三角成を防ぎます。
39手目▲9六角~46手目△6七飛成
[図2]から△6八金 ▲4八玉 △5七成銀 ▲3八玉 △4七成銀 ▲2七玉 △6七飛成(図3)
[図3]35手目▲46手目△6七飛成まで
△6九金の飛車取りが残っているので、先手も少し忙しい局面ですが、
ここは▲7七馬から飛車交換を狙います。
後手が△7七同竜と馬を取り、そして△6九金と飛車を取ると、
部分的には先手の駒損ですが、そもそも先手が駒得していましたし、
後手の6九の金が遊ぶので問題ありません。
先手は、持ち駒に飛車が戻り、6三に馬を作ることができます。
46手目△6七飛成~51手目▲6三角成
[図3]から▲7七馬 △同竜 ▲同桂 △6九金 ▲6三角成(図4)
[図4]51手目▲6三角成まで
以下、後手玉の寄せ方まで解説します。
実戦で、この辺りまで完全に同一局面となる可能性は低いですが、
後手陣の形が似ていることは多いので、参考になる手順もあると思います。
[図4]では、既に攻守逆転しています。
先手からは▲3一飛や▲3四桂などの攻めがあるものの、
後手からは、それらを上回る攻めの手がありません。
一旦、△4二玉と早逃げするのが最善の粘りとなります。
これに対しては、▲1二飛と打ちます。
次に▲3四桂からの詰めろですが、▲2二飛成の一間竜も厳しい狙いです。
51手目▲6三角成~54手目の分岐
[図4]から△4二玉 ▲1二飛(図5)
[図5]53手目▲1二飛まで
▲1二飛と打った局面が分岐点です。
後手は次の▲3四桂を防がなければなりませんが、
先手玉にも迫らなければ完全に勝ち目がありません。
「①△6七角」は、▲3四桂を防ぎつつ、1二の飛車取りと△4九角成を狙っています。
一見すると味が良い攻防手に見えますが…。
「②△3四飛」は、受け重視の手です。
受け切られてしまうと逆転しますので、確実な攻めが必要です。
54手目で分岐!
(05)36手目の分岐まで
(07)54手目△6七角
(08)54手目△3四飛
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