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30手目△8七銀までの概要
このページは、22手目△2三歩>28手目△3三桂>30手目△8七銀の変化(図1)からです。
[図1]30手目△8七銀まで
この△8七銀は
△6六銀~△6七銀成の変化よりも1手早い攻めです。
攻め合いは間に合いませんので、一旦▲7九金と引きます。
△7九飛と打たれないことが重要で、▲同金や▲6八金は形勢を損ねます。
そして、△6七角成を見てから▲3三香成とします。
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30手目△8七銀~33手目▲3三香成
[図1]から△8七銀 ▲7九金 △6七角成 ▲3三香成(図2)
[図2]33手目▲3三香成まで
後手が8七に打った銀を活用するためには、△7八銀成しかありませんが、
▲同金 △同馬としてから▲4八玉と早逃げします。
33手目▲3三香成~37手目▲4八玉
[図2]から△7八銀成 ▲同金 △同馬 ▲4八玉(図3)
[図3]37手目▲4八玉まで
後手の馬の位置が少し悪く、すぐには後手からの攻めが続きません。
早くも攻守交替で、一気に攻めます。
以下、後手玉の寄せ方の一例を解説します。
実戦では、以降の変化で完全に同一局面となる可能性は低いですが、
後手陣の形が似ていることは多いので、参考になる手順もあると思います。
攻めのポイントは▲6二歩です。
37手目▲4八玉~41手目▲6二歩
[図3]から△8九馬 ▲3二成香 △同銀 ▲6二歩(図4)
[図4]41手目▲6二歩まで
▲6二歩に対して、△同銀は壁形になりますし、
△同玉は▲6四歩からの攻めが速くなります。
よって、以下は△同金の変化を解説しますが、馬を移動してから▲1一飛と打って、
持ち駒を打ちながら攻めが切れないように絡んでいきます。
解説手順通りになることはありませんので、覚える必要はありませんが、
ポイントは
簡単に馬を逃げないで、金駒を打ってひたすら張り付くことです。
41手目▲6二歩~53手目▲3三銀
[図4]から△同金 ▲2二馬 △3一歩 ▲同馬 △4一金 ▲1一飛 △9九馬 ▲2二金 △同馬 ▲同馬 △2一香 ▲3三銀(図5)
[図5]53手目▲3三銀まで
繰り返しますが、この辺りの解説手順を覚える必要はありません。
図面だけ見て状況の変化を何となく追うだけで大丈夫です。
先手が逃げずに張り付くことで、後手は6一から玉を逃げ出す余裕がなくなります。
後手が粘るならば3~4筋で駒を打ち続けるしかないのですが、
持ち駒が入れ替わる中で、少しずつ窮屈な受けに変わっていきます。
53手目▲3三銀~69手目▲3二金
[図5]から△同銀 ▲同馬 △4二銀 ▲3二銀 △3三銀 ▲2一飛成 △5二角 ▲2三角 △4二金 ▲4一銀成 △同角 ▲同角成 △同金 ▲2三角 △5二銀 ▲3二金(図6)
[図6]69手目▲3二金まで
4一の突破が確実となったら、後手玉はいよいよ逃げ出しますが、
まずは横から追いながら金駒を補充します。
69手目▲3二金~79手目▲6一銀
[図6]から△6一玉 ▲4一金 △7二玉 ▲5一金 △8八飛 ▲7八金 △8九飛成 ▲5二金 △同金 ▲6一銀(図7)まで先手勝勢
[図7]79手目▲6一銀まで
[図6]では手番を握っていますし、
以降も▲8八香、▲5二銀成~▲7一竜、▲5六角成など分かりやすい攻めが多いです。
何より先手玉が安全なので、渡す駒の制約もありません。
次のページでは、少し戻って
30手目に△3六同角とする変化を解説します。
(03)30手目の分岐まで
(18)30手目△3六同角
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