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38手目△9八とまでの概要
このページは、22手目△2三歩>28手目△8七銀>38手目△9八と の変化(図1)からです。
[図1]38手目△9八とまで
38手目に△6五桂と打つ変化では、
9九にいた と金を攻めに参加させる指し方がいくつも出てきました。
ならば持ち駒を温存しつつ、先に盤上の駒を動かそうというのは自然な指し方です。
△9八と に対して、先手はゆっくりしていられませんので、
▲5三飛成と成り込みます。
△5二香にも、5七の地点は馬1枚で足りていますので、▲6三竜とかわします。
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38手目△9八と~42手目△9七と
[図1]から▲5三飛成 △5二香 ▲6三竜 △9七と(図2)
[図2]42手目△9七とまで
竜が敵陣に近すぎても攻めづらいので、
▲6六竜と引き揚げつつ、後手の攻めを催促します。
△8七銀成にも▲同金とは取らず、▲4八玉とします。
△8八と まで迫ってきてから▲8七金と銀を取ることで、
単に▲同金とするよりも1手得しています。
相手の駒をなるべく手順に近づけさせない指し方は重要です。
42手目△9七と~48手目△8七同と
[図2]から▲6六竜 △8七銀成 ▲4八玉 △8八と ▲8七金 △同と(図3)
[図3]48手目△8七同とまで
以下は、後手の攻め方によって対応が変わります。
解説通りに進む可能性は低いですが、考え方で参考になる部分はあると思います。
後手は△9八飛と打つ攻めを狙っています。
と金とのコンビで横から攻められるのは厳しいので、
▲7九歩と打って先受けしておくのが好手です。
▲7九歩 △9八飛には▲5八金と上がって壁を二重にしておきます。
これで6八の馬が動きやすくなりました。
後手が と金を活用するためには△8五桂と駒を足すことになりますが、
そこで▲9九歩と打つのが飛車の横利きを緩和するための受けの好手です。
48手目△8七同と~53手目▲9九歩
[図3]から▲7九歩 △9八飛 ▲5八金 △8五桂 ▲9九歩(図4)
[図4]53手目▲9九歩まで
△8八飛成にも▲8九歩としつこく歩を打ちます。
これで飛車(竜)の横利きは逸れましたので、▲5六歩と突きます。
この歩突きが、馬の活用を狙っていてとても味が良いです。
53手目▲9九歩~57手目▲5六歩
[図4]から△8八飛成 ▲8九歩 △同竜 ▲5六歩(図5)にて先手優勢
[図5]57手目▲5六歩まで
[図5]以降、△7七桂成と攻められても▲2四馬と逃げる手が王手になっており、
後手が受けに回っても▲8二歩と打って後手陣を乱す手があります。
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22手目に△6七角成とする変化を解説します。
(21)38手目の分岐まで
(26)22手目△6七角成
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