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32手目△5四香までの概要
このページは、22手目△2三歩>28手目△3三桂>30手目△3六同角>32手目△5四香の変化(図1)からです。
[図1]32手目△5四香まで
△5四香は次に△4五桂と跳ねる手を狙っています。
ここは△4五桂を防ぐために▲8五飛と打ちます。
後手は△2五飛と打って手順に2筋の歩を伸ばすのが手筋ですが、
再度の▲8五飛で△4五桂を防ぎます。
尚、△5四香に対して▲6八玉は危険な手です。
△5七香成~△6九飛の先の変化で、
△4五桂と跳ねる王手が残り、後手の攻めが繋がります。
また、△5四香に対して▲4六角は、
△4五桂と跳ねてくれれば
32手目△4五桂の変化と合流しますが、
△8六飛のように他の手を指されてしまうと少し損をします。
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32手目△5四香~37手目▲8五飛
[図1]から△5四香 ▲8五飛 △2五飛 ▲同飛 △同歩 ▲8五飛(図2)
[図2]37手目▲8五飛まで
後手は△4五桂と跳ねることができないので、△5七香成と単騎で攻め込みます。
対して、▲5八歩から丁寧に受けますが、後手も先手陣を薄くしようと絡みます。
37手目▲8五飛~46手目△2六歩
[図2]から△5七香成 ▲5八歩 △4七成香 ▲4八歩 △3八銀 ▲4七歩 △4九銀成 ▲同玉 △2六歩(図3)
[図3]46手目△2六歩まで
46手目の△2六歩は一見すると遅いようですが、
次に△3七歩という厳しい垂らしを狙っています。
この瞬間は先手玉がとても薄いので、
2八や2九に飛車を打ち込まれてしまうと、いきなり受けづらくなります。
[図3]からは▲4六角と打つのが無難な受けです。
△3七歩 ▲同角 △2七金と絡まれたところで攻めに切り替えます。
46手目△2六歩~51手目▲8一飛成
[図3]から▲4六角 △3七歩 ▲同角 △2七金 ▲8一飛成(図4)
[図4]51手目▲8一飛成まで
以下、後手玉の寄せ方まで解説します。
実戦で、この辺りまで完全に同一局面となる可能性は低いですが、
後手陣の形が似ていることは多いので、参考になる手順もあると思います。
[図4]から△3七金には▲同桂と取ります。
△2九飛に対しては▲3九金と打てるようになっているため大丈夫です。
51手目▲8一飛成~61手目▲6六香
[図4]から△3七金 ▲同桂 △9二角 ▲9一竜 △4七角成 ▲4八歩 △2九馬 ▲5九玉 △2八馬 ▲6六香(図5)
[図5]61手目▲6六香まで
先手は歩を使った攻めはできませんが、
3枚の桂香を生かして、6筋からの突破を目指します。
できれば1一の馬を使いたいところですが、
後手陣の3筋を壁形のままにしておいた方が寄せやすいです。
後手が粘るならば自陣に駒を埋めるしかないですが、
先手も簡単に清算せず、持ち駒を投入して食い付きます。
61手目▲6六香~73手目▲6三銀
[図5]から△2九飛 ▲6八玉 △8九飛成 ▲6三香成 △8一歩 ▲6四桂 △4一銀 ▲5二香 △同銀 ▲同成香 △同金 ▲6三銀(図6)まで先手勝ち
[図6]73手目▲6三銀まで
73手目の▲6三銀が寄せの手筋で、後手玉は必至です。
△4二金左も、▲5二桂成~▲3三馬で詰みます。
次のページでは、少し戻って
28手目に△8七銀と打つ変化を解説します。
(18)32手目の分岐まで
(21)28手目△8七銀
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